日本で払っていた保険と年金の扱いはどうなるか

フィリピンにはいくつかの社会保険制度がありますが、基本的には強制加入となっていますので、日系企業の駐在員であっても、フィリピンに住んでいる以上は加入しなければなりません。その保険制度はSSSと呼ばれています。労働者と雇用者の両方がその保険料を負担することになっていて、給料から天引きの形で保険料を納めることになります。保険料はそれほど高くありませんので、大きな負担とはならないのがメリットです。しかし、病気などでこの保険を適用するには、高い条件をクリアしないといけないので、実際に病気などにかかって利用する機会は日本に比べると少なめでしょう。

公的な保険制度がありますが、その保険が適用される条件が厳しいため、実際には重い病気や怪我でないと利用できない状況です。そのため、多くの日本人は民間の医療保険に入っています。衛生環境が悪い地域がありますし、交通事故の発生率も高いため、万が一に備える意味で入っていた方が安心でしょう。たくさんの保険商品がありますが、ある程度メジャーな会社の保険に加入した方が良いでしょう。保険に加入していないと、医療費がかなり高価になる可能性がありますので、民間の医療保険に保険料を支払っても、結局お得となることがほとんどです。

アメリカの制度にあるような、日本とフィリピンの年金を合算したり、年金加入期間を編入したりすることはできません。もちろん、日本で加入していた年金をフィリピンで受け取ることは可能で、実際にフィリピンで年金生活をしている人はたくさんいます。その際には、日本で銀行口座の登録などをしっかりする必要があります。フィリピンの年金制度はSSSによるもので、通常のいわゆる老齢年金や障害年金などのカテゴリーが設けられています。もちろん、日本のものより支給額は少ないので注意が必要です。フィリピンの年金だけでは、通常の生活を送ることは難しいことが多いので、他の手段も考えておくと良いでしょう。老後の貯えとして貯金をしておくこともできますし、民間の個人年金を利用するという手もあります。日本人向けの個人年金を取り扱う保険会社も現地にありますので、相談することができます。

–最後に税金の支払について–
給料の額に応じて所得税がかかりますが、基本的には源泉徴収という形で給料天引きされますので、あまり難しい手続は必要ありません。複数の会社からの所得がある場合などには、確定申告の制度もありますので、毎年4月に日本と同じように個々で申告をすることになります。フィリピンの所得税の割合は高いことで有名で、給料が良くても税金として徴収される率が高いので、手取りが少なくなってしまいます。所得に応じた累進課税制を採っていますが、中所得者でもある程度高い割合の所得税が課せられますので、この所得層は不利になると言えるでしょう。